1on1研修や社内認定コーチの育成を通じ、
多様な業種のグループ会社各社の状況に合わせた1on1の普及、定着を支援

株式会社ワークスペース・ラーニング 事例紹介

センコーグループ様

事業概要

センコーグループは、「人を育てる」ことを企業理念としてうたっており、社員の成長のために2019年より1on1導入を目指し、さまざまな施策を行っている。全国各地にグループ会社があるため、社内認定コーチを育成して、1on1の普及を推進している。弊社では、ロールプレイや体験談の共有、ディスカッション等を行う1on1研修を実施したり、社内認定コーチを定期的に集めてスキルアップ、モチベーションアップを行うなど、1on1普及の支援を行っている。各グループ会社は事業内容が多種多様で、1on1の目的も異なるため、各社個別の研修を実施することもある。グループ会社での1on1導入は年々増えており、今では10社以上の企業で1on1実施が推進されている。

当社サービス導入の背景

社内で認定コーチを育成し、1on1を普及していきたいとのことで、弊社にお声がけいただいた。一部の拠点における導入から始まったが、1on1の効果を感じ、経営トップが1on1を全社に広めていくことを決断。グループ各社への1on1普及を支援している最中。

当社サービス導入の理由

講師のソフトな話しやすい雰囲気、厳しいこともきちんと言う姿勢、各社の状況に合わせて個別に研修内容をカスタマイズすることができる点を評価し、導入いただいた。グループ全体で浸透させられるように、それぞれの会社にあった方法を模索して、研修受講者に寄り添って研修を企画・実施する点も評価いただいている。

当社サービスの詳細

センコーグループはグループ内に多様な業種にまたがる会社を抱えており、各社の状況や1on1導入の目的が違う中で、集合研修のみでなく、各社にカスタマイズした支援も行っている。また、グループ全体として、女性社員が増えていたり、若手社員の離職が課題となっている職場もあり、多様性を受け入れる風土醸成についても踏まえながら研修を行っている。導入段階では各社の社長や支店長レベルの方々向けに研修を行い、1on1の重要性を学んでいただいた。そして、導入に前向きな会社や、社内認定コーチに手を挙げたメンバーがいた拠点から、社内認定コーチを育成し、順次1on1の導入を進めてきた。社内認定コーチ向けの集合研修を年に2回実施。また、オンラインの1on1研修も年2回実施し、各社の経営陣や社内認定コーチ以外の方々の1on1への理解を深めるきっかけにしていただいている。さらに、直接研修を行うだけでなく、社内認定コーチが中心となって各社、各拠点で1on1研修ができるよう、講義用動画やティーチングマニュアルを作って配布している。

当社サービス導入の効果

グループ内で手を挙げていただいた会社、拠点から、順次社内認定コーチを育成し、各社に合わせたきめ細かい支援をしてきたことで、各社に1on1を普及することができつつある。各社の社内認定コーチ向けの定期的な研修を提供しており、社内認定コーチが新たに知見を得たり、他のコーチとの情報交換により自社でのやり方を見直すいい機会になっている。1on1の導入が進んでいる支店では、売上アップや利益率1.5倍といった数字面の成果も出ていると同時に、若手社員のモチベーションアップにつながり、そうした社員たちがどんどん改善案を出すなどの目に見える効果が出てきている。グループ会社の社員であれば誰でも自由に参加できる「1on1カフェ」を2ヶ月に1回オンラインで開催し、1on1にまつわる悩みを相談したり、良い事例を共有する場となっている。

今後の展望

社内で徐々に1on1が浸透してきたが、今後はより対話の質を上げて、上司の達成感や部下の成長に寄与する成功事例を作っていきたい。従来はグループ各社の経営陣や上司となる人だけが1on1研修の対象であったが、今後は部下にも1on1を理解してもらう場を増やしていきたい。また、グループ内における成功事例が生まれ始めているので、そういった事例を共有したり横展開したりして、グループ会社全体として1on1の効果を出していきたい。

センコーグループホールディングス株式会社
人材教育部長 常務理事 秋山政泰様
センコー商事株式会社 新規事業開発部 事業開発・海外開発グループ長 鈴木圭一様
センコー株式会社 大阪主管支店 門真スルーセンター 所長 赤崎賢太郎様
株式会社ランテック 管理本部 人事部 係長 藤井沙織様

(インタビュー実施日2023年2月21日時点の役職)

 

弊社サービスを導入いただいた背景

interview

株式会社ワークスペース・ラーニング 

— 杉江 
弊社のサービスを導入いただいたきっかけを教えていただけますか。

—秋山様
センコーグループでは「人を育てる」企業であることをミッション&ビジョンでうたっています。人を育てるために、上司と部下の相互理解を促進して、1on1を導入・普及させていこうと考えました。弊社には多くの部署、そして関連会社があるため、ホールディングスの人材教育部だけでは普及は難しいと考え、社内で1on1のスキルを持つ「認定コーチ」を育てて、各社・各拠点に合う形で1on1を普及していきたいと考えました。そこで、以前からご縁のあった杉江さんに、認定コーチの育成に良い機関をご紹介いただいたり、社内で1on1研修や認定コーチ向けの研修を行っていただけないかという相談をしました。

弊社のサービスを選定された理由

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—秋山様
社内でコーチングのスキルがあって実践できる人を作る、つまり1on1の普及を内製化していくことをご支援いただけそうな点が決め手となりました。それから、杉江さんは、講師として受講者にすごく受け入れられやすい話し方をされると思ったので、最初にお話した時から依頼したいと考えていました。話し方はソフトなのですが、厳しいことも言ってくれます。そして何より、杉江さんご自身が実際に1on1をメンバーに実践した経験や、大きな組織を改革した経験など、様々な経験をしていることから、説得力があります。

弊社サービス導入の効果

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杉江
弊社のサービスを導入いただいて、どういった効果がありましたか。

—秋山様
御社とともに進めている2つの研修を通じて、各社・各拠点で、認定コーチと管理職が一緒になって1on1を普及していける体制ができつつあります。
ひとつは、認定コーチのスキルアップと各現場での推進計画を策定するための認定コーチ研修です。もうひとつは、各社の管理職が1on1の基本を学ぶ基本研修で、認定コーチたちが運営サポートとして参加させていただいてるので、彼らが各現場で教えるためのスキルアップにもつながっています。この2つの研修で両輪を回しながら、内製化できる体制を目指しています。

—杉江
内製化が必要だと思っていたのは初めからですか?

—秋山様
はい。センコーグループの中には、各社それぞれの文化があります。会社のことを分かっている人が1on1を指導し、広めるほうがよいと考え、最初から内製化しようと思っていました。

杉江
グループ会社の中には業種も社風も全く異なる会社もありますよね。男女比率もかなり違います。各社での個別対応が必要な点はどこなのかを考えながらさまざまな提案をさせていただいています。

—秋山様
進め方としては、各社・各拠点のトップが1on1導入を希望したり、認定コーチとして手を挙げたメンバーがいた会社・拠点から社内認定コーチを配置しています。認定コーチとなった後も、年に1,2回集まって集合研修をしています。そのタイミングで杉江さんにコーチとしての悩みを聞いてもらったり、他の認定コーチとロールプレイや情報交換をしたりします。認定コーチがさらにスキルアップしたり、新しい取り組みが生まれるきっかけとなっています。

弊社のサービスを特に評価いただいている点

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秋山様
それぞれの会社に合った方法で、カスタマイズして研修を企画・実践してくれる点を評価しています。御社はグループ各社の違いに沿って研修を行ってくれるので、効果的です。もしグループで画一的な研修を行っていたら、「ある会社では効果があったけど別の会社ではなかった」ということもあったかもしれません。

1on1導入を始めて4年くらい経っていますが、「この進め方では効果が出ないかもしれないから方法を変えましょう」とか「これなら教育用の動画を作ったほうがよい」など、一緒になって改善策を考えてくれます。非常に親身になってくれるのがありがたいです。また、研修だけではなく、1on1導入・普及の全体設計をしてくれるところが、グループとして助かっています。

今後の発展

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—秋山様
社内的には1on1という言葉が知れ渡ってきましたが、まだまだ「やらなきゃいけないからやる」と言っている人もいます。もっと対話の質を高めていきたいと考えています。同じ時間を使うのであれば、上司にとっても部下にとってもできるだけ生産性のある場にしてもらいたいのです。それによって部下の成長具合、上司の達成感が変わってきます。それができれば成功事例になるので、その成功事例をグループの中で広めていきたいですね。

杉江
対話の質を上げるために具体的に考えていらっしゃることはありますか?

—秋山様
今、テック系の1on1の質を高める仕組みも色々あるので、必要に応じて使っています。あるいは、サーベイ、アンケートによって実態を掴んでいます。今も社内でアンケートをしていますし、他にもインタビューをして成功事例を聞いています。1on1は閉鎖的な場所で行われるので、周りは誰もどんなことが起こっているのかわかりません。聞いてみると意外と良いことをやっていることもあります。そのような情報を集めて少しでも共有し、参考にしていきたいです。

—杉江
具体的にはどのような形で横展開したり、情報共有したりしていますか?

秋山様
今、「1on1カフェ」というものを月に1回しています。いつでも誰でも、約束がなくても入れる場所を作ろうという取り組みで、去年からスタートしました。そこで、悩み相談にきた人に聞いてみると、とても良い活動をしていることが明らかになりました。「社員しか1on1をやっていなかったところ、パートの方からも『私もやりたい』と言われました。やっても良いですか」と聞かれました。もちろん良いに決まっています。こちらは、そのような事業所があるとは知りませんでした。このように、悩みだったり、うまくいっている事例を聞いたりする場を作っています。

他にも事務局にチャットを使って「こういうケースではこう対応したら上手くいった」といった事例を報告する場を作ろうとしています。ツールはできるだけ活用するようにしていますが、ツールだけに頼っていると対話の方ができなくなってしまうので、現実がどうなっているかをアンケートやインタビューで掴んでいきたいです。

—杉江
何か弊社へのリクエストはありますか。

秋山様
今現在とてもしっかりやっていただいています。ただ今まではコロナ禍で、現地に行って何かをすることがありませんでした。これからは、成功事例を作っていきたいので、広く浅くではなくピンポイントで攻めて質を高めていきたいですね。ここは攻めるべきだと思ったところは、より深く中身を理解して、御社にアドバイスを頂きながら改善していこうと思います。

杉江:3年間やってきて数値としても効果が見え始めてきたところがいくつかあって、そこをしっかり捕まえて、次にうまく伝えていくことが大切だと思います。点と点がつながって線に、そして面に広がっていけるように支援していきたいと思います。

「認定コーチ研修」受講者へのインタビュー

株式会社ワークスペース・ラーニング 

職場ではどのような役割を担っていて、どのような取り組みをされていますか?

—赤崎様
大阪の現場に所属して、コーチングの資格を取って大阪の支店の管理職に展開しています。

—鈴木様
センコー商事に所属しています。この研修を通して社内の人材育成の一環として、上司と部下のコミュニケーションである1on1の普及活動をしています。

藤井様:ランテックという冷凍・冷蔵物流の会社にいます。その中で会社として1on1を普及させようとしていて、3年目までの部下を対象とした1on1の企画をするなどの活動をしています。

弊社の研修を受ける前と後で、職場やご自身に変化はありましたか。

—赤崎様
社内の集まりで、一方通行のコミュニケーションではなく、研修で習ったスキルを活かして相手から何かを聞き出せるようになりました。月に1度部下との1on1を行っていたら、3~5ヶ月くらいで部下が主体性を持ち始めました。部下が、以前は「やらなくちゃいけないからやる」という姿勢で業務を行っていましたが、今では会社の方向性を踏まえ、自分の責任を自覚して、役割を完遂したいという気持ちを持ち、主体的に動くようになりました。人それぞれ効果が出るペースが違っていますが、実践した甲斐を感じます。

—鈴木様
私は自分の社内では唯一の認定コーチですが、研修の場に来ることで他の仲間と会うことで、知識だけでなく横の繋がりを得ることができています。また、杉江先生との交流の中で新しい発見や再発見に気が付きます。元々コーチングから学んできましたが、1on1とコーチングとの違いを研修で再確認できました。

杉江
1on1はコーチングの一種で、1on1は社内での部下と上司の関係性の中で行うコーチング的な関わり方です。ですので、社内の風土や部下と上司の関係性が大きく影響します。部下は上司から評価される場だと感じるので、部下に「今日の話したいテーマは?」と言っても中々出てきません。

1on1はコーチングがベースにはなっていますが、その中でどうやって進めていくかを考える必要があります。会社としての目標があり、成果を上げる必要があるので、そうしたこととどうやって接続させるかも、考えなければなりません。

認定コーチとして活動しているので、中々理解してもらえない苦しさもあると思います。1on1とコーチングの違いを分かった上でどうやって周りを巻き込んでいくかが大きな課題です。

藤井様
杉江さんは認定コーチとしての悩みや疑問に対して丁寧に向き合ってくれるので、部下側として1on1を受けているような体験をしながら研修を受けられます。それにより、上司としてどういう点に気を付ければ良いかが再認識できました。また、成功事例も失敗事例も挙げてくれて、とても参考にできました。

 

認定コーチとして社内で普及する難しさに直面されていますか

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—赤崎様
組織が大きいので一人では普及させることが難しく、ピラミッドの下のほうにおろしていくのですら難しい状況です。上司たちに重要性を伝えることがまだできていないように感じます。

—鈴木様
私の会社では、上司と部下が実施していくことはある程度普及してきました。上司と部下の良いコミュニケーション、という点については、まだ伸びしろがあります。両者とも1on1について頭で分かっていても、体感で実践することはできていません。技術的にも、経験的にも追い付いていません。会社で「1on1って良いよね」という文化、風土を定着させることが課題のひとつです。今までは上司だけに動画研修などを行っていましたが、これからは部下側が理解したり体感したりする場をもう少し増やしていきたいです。

藤井様
一緒に働いていない全国の仲間たちに普及させることが難しいです。ただ、それが上手くいけば会社の組織力が上がると思います。私が1on1を行って得た良い体験を、同じように他の人にも味わって欲しいです。1on1の時間が価値あるものになれるように尽力していきたいです。

—杉江
本当に皆さん頑張ってくださっていますし、思いがあって、取り組んでくださっています。私は全力で応援したい気持ちでいっぱいです。今は孤軍奮闘かもしれませんが、そろそろ応援してくれる人が出てくると思います。点が線に、線が面に、となっていきます。

—鈴木様
3~4年やってきて、最初は自分の部署、次の年は管理部門を交えて、そして今では全社的なトライアルになっています。その中で理解を示す上司が増えています。今は線に近いですが、組織的に理解者を増やして会社全体に力を付けていきたいです。

藤井様
私の会社も一部トライアルで進めています。私は1年間やっていて、今は全国的にトライアルをしているところです。気持ちを緩めることなく、頑張っていきたいです。

弊社の研修の良かった点

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赤崎様
1on1の型が分かりやすくて実践しやすいです。アンケートでも好評で、広めていきやすさがあると感じました。

—鈴木様
中に入ってやってくださっているのをすごく感じます。センコーグループの中でも、各事業会社にあった研修をしてくださいますし、どういう風に進めたら良いのかアドバイスもしてくださり、ありがたいです。

—藤井様
ちょうど今月1on1のセミナーがあり、その打ち合わせをしていたときに、私が「これをやりたいのですが」と言ったら、杉江さんはすぐに研修のカリキュラムに組み込んでくれました。「センコーグループの研修」ではなく、ランテックという1つの会社の目線に沿った研修を行ってくれるのが有難いです。

—杉江
型を作るというのは、自社のノウハウとして試行錯誤してきました。どんな風にやったらスキルが少なくても実践できて効果が最大になるのか、とても考えてきましたので、評価いただき嬉しいです。

同じグループの中でも、会社によって1on1推進の目的や課題、風土、事業が違うので、そういうところを踏まえないと、続かないし、目的に対する効果も出てきません。そういうところは少しでも良い形で進められるようにしています。

—杉江
最後に一言お願いします。

—藤井様
御社の研修は、講師と受講者が一緒に作り上げていく研修です。ワークが多くて、杉江さんの体験談もあり、とても分かりやすいですし、緊張せずに受けられるところがいいところです。

—藤井様
御社の研修は、講師と受講者が一緒に作り上げていく研修です。ワークが多くて、杉江さんの体験談もあり、とても分かりやすいですし、緊張せずに受けられるところがいいところです。

—鈴木様
今までは1on1を行える人を増やしたり、認知してもらうことがメインでした。今後はその中身や、どうセンコーグループ全体に浸透させていくかを御社と一緒に考えていきたいです。

赤崎様
まだ1年目で目立つ結果は出ていませんが、時間がかかってもやり遂げたいと思います。来年も再来年も引き続きフォローいただきたいと思っています。 

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